NOV'S BLOG

LGBTやSOGI(性的指向・性自認)に関する政治動向・理論や活動などについて、主に綴っているブログです。

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刺客戦法は冷酷か?

走り書きの続きを。





(2)刺客戦法は冷酷か?





今回の総選挙、自民党の執行部が、

郵政民営化法案反対派の選挙区に対立候補(刺客)を

送り込んで話題になりました。

中には「刺客を送り込むなんて非道で冷酷だ」

といった論調もありました。





が、本当にそうでしょうか?





今回の経緯を考えてみましょう。





●2003年の自民党の総裁選で「郵政民営化」を

 公約に掲げた小泉首相が圧倒的大差で再選される。

   ↓

●その直後の、2003年秋の総選挙、自民党は

 「郵政民営化」をマニフェストに掲げる。

 結果、政権維持。



というものです。



もしマニフェストに入っていない政策に関して、

小泉首相が同じ態度を取ったら

それは冷酷非道で独裁的かもしれません。





しかし、郵政民営化に関して言えば、

2003年自民党総裁選&同年の総選挙という

二重のお墨付きを小泉首相は得ているわけです。





だから、

「郵政民営化には賛成だけど、

 今回の法案内容には反対だ」という

議員&候補者に対してはまだ同情の余地ありですが、

「そもそも郵政民営化反対!」という

議員&候補者に対しては、 

刺客候補が送られてもしょうがないと思います。

だって、民営化がイヤなら、そもそも

2003年の総選挙に突入する時点で

何とかすべきだったんですもん。





そもそも、議院内閣制で小選挙区制度をとっている場合、

政党公認候補への投票=首相を選ぶ行為という

色合いが強いわけですから、

マニフェストに載っている政策に関しては

政党内で統一歩調を取る必要があるわけで。





ま、自民党は特に、政党の要である

「政策の純化」について今まで真剣に取り組んで

こなかったのが、今回露呈したわけですけどね。





だから、小泉-武部執行部が

刺客を送り込んだことは

必ずしも責められるべきことではないと

僕は思います。







とはいえ、「総」選挙で、自民党が

郵政民営化法案の賛否だけに

争点を絞り込んだのは、やはり問題。



「総」選挙は



「郵政民営化法案には賛成で、且つ年金・福祉については、

 さほど言及しておらず、教育については保守的な自民党」

「郵政民営化法案には反対で、年金・福祉を訴えており、

 教育については保守的なことを言っていない民主党」



などというように、色々な政策・観点から比較して、

その結果、「少しでもまし」な政党に

投票する行為ですから。



郵政民営化に争点を絞った結果、

そのほかの主要争点について

白紙委任するのはやはりまずいですし、

その弊害がきっとこれから出てくると思います。





ただし、繰り返しになりますが

「刺客戦法」そのものは

さほど非道なものではないです。

むしろ、政党としての軸を示す際に

賛否を明らかにすることは決して悪くない。

これから民主党でも、

政策軸をどこに定めるかという議論を重ねると、

きっとぶち当たるポイントになると思います。

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小選挙区制は「悪」か?

ちょっと総選挙関連で言いたくて

もやもやしていたことがあったので、

今更ながら走り書き。





(1)小選挙区制は「悪」か?



今回の総選挙、自民党が圧勝したことで、

「小選挙区制度の弊害が・・・」などという

論調が結構あったような気がします。





が、ここで言わせてほしいんです。





「そんなの、12年前の制度導入時に

 さんざん指摘されてきたことジャン!」





12年前の93年夏~94年初頭、

選挙制度改革が最大の争点になり、

TVのニュースショーや新聞&雑誌では、

選挙制度について散々取り上げられたじゃないですか?





僕はまさにその時期、高校3年生(18歳)で

有権者でもない未成年者でしたけど、

あれだけ選挙制度が取り上げられていれば、

各制度の長所&短所だっていいかげん分かるもんです。

「小選挙区制は死票が多い」ということも。





その結果、当時の有権者の大半は、

「小選挙区比例代表並立制」を掲げる

非自民勢力に過半数を与えて、

選挙制度改革を完遂させたわけでしょ?

だから今になって騒ぐのはおかしいですよ。





「よく分からないけど支持した」というのであれば、

今の郵政民営化論議とまさに同じ構図ですが。





で、僕自身、小選挙区制度が

決定的に問題だとは思いません。





思い出してください。





中選挙区時代は、

同じ党(というか自民党)から

複数の候補者が同じ選挙区に立つため

政策論議が起こりにくく、

政権交代も起こりにくい。

それで、今の制度に変えたんですよね?

僕は、その意義は今でも薄れていないと思います。



今、中選挙区制度に戻したら、

やっぱり昔に逆戻りするし、

政権交代が起こり得るという

ダイナミズムも失われると思います。



また、民意を究極的に反映させるには

「比例代表 非拘束式名簿方式」に

することかと思いますが、

これは、

「比例代表制=政党に所属しないと立候補できない」形に

なるので、一個人にはとても厳しい制度とも言えます。





だから、今の「小選挙区比例代表並立制」、

なかなか悪くない制度だと僕は思います。





だいたいにして、単純小選挙区制である

イギリスやアメリカでも

一定の間隔で政権交代を起こしているわけですよ。



イギリスでサッチャー&メージャーの

保守党長期政権が続いた時には、

労働党内にも比例代表制を求める声が

あったようですが、ブレアは

「比例代表制で救済されるような左派少数政党に

 労働党が堕するのを、座視することはできない」

として、小選挙区制度でも勝てる

政策&組織作りを怠らなかったわけです。

(この辺り、大学時代のゼミで、原語文献を読んで

 感心したものでした)





結局のところ、小選挙区制度が一概に悪いのではなくて、

そのシステムに乗る政党、そして国民の質が

すべてのような気がします。





だから、「日本人に小選挙区制度は合うか?」

といった観点からの議論は有り得るとしても、

「小選挙区制度そのものがいけない!」という主張は、

議論の本質をすりかえているに過ぎないと僕は思います。

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プロフィール

赤杉康伸

Author:赤杉康伸
赤杉康伸(通称:NOV)

1975年5月、札幌市生まれ。2001年3月下旬から東京在住。2001年3月、北海道大学大学院 法学研究科修士課程(専修、公共政策コース)を修了。

札幌・東京における性的マイノリティ中心のパレード運営に参画。その間、2004年7月には、共編著で「同性パートナー -同性婚・DP法を知るために-」(社会批評社)を出版。

現在、東京メトロポリタン ゲイフォーラム 共同代表。NPO法人 共生社会をつくるセクシュアル・マイノリティ支援全国ネットワーク 理事。特別配偶者法全国ネットワーク メンバー。

当面は、近況報告や政治関連の記事をアップ予定です。「複雑な現実に向き合いながら折り合いをつけ、相手に『敵方』のレッテル貼りをせず、まずは対話を重視する政治」「多様な人々の、多様な利害を調整する政治」がモットー。

Twitterはこちら。メールはy.akasugi@gmail.com まで

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