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LGBTやSOGI(性的指向・性自認)に関する政治動向・理論や活動などについて、主に綴っているブログです。

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続・終末期医療ガイドライン(たたき台)

 年頭のエントリーで取り上げた「終末期医療に関するガイドライン(たたき台)へのパブリックコメント募集」の件で、その後の経過についてのご報告です。





 「第1回終末期医療の決定プロセスのあり方に関する検討会」が予定通り1月11日10時~12時に開催されました。



 その議事録については現時点ではまだ厚労省のHPにはアップされていません。私のAGP(同性愛者医療・福祉・教育・カウンセリング専門家会議)の友人経由で、傍聴に行った御方から、当日の様子を聞きました。







(事務局)医政局総務課 菊岡課長補佐

(検討会メンバー)

 岩渕勝好  東北福祉大学教授

 大井利夫  社団法人日本病院会 副会長

 沖野眞巳  学習院大学法務研究科教授

 川島孝一郎 仙台往診クリニック院長

 木村 厚  社団法人全日本病院協会 常務理事

 佐伯仁志  東京都大学大学院法学政治学研究科教授

 谷野 亮爾 社団法人日本精神科病院協会 副会長

 田村里子  医療法人東札幌病院MSW課長

 土屋文人  社団法人日本薬剤師会 常務理事

 永池 京子 社団法人日本看護協会 常務理事

 樋口範雄  東京大学大学院法学政治学科研究科教授(座長)

 日野頌三  社団法人日本医療法人協会 副会長

 宝住与一  社団法人日本医師会 副会長

 南 砂(まさご) 読売新聞東京本社編集局解説部次長





 検討会当日、「たたき台」に対するパブリックコメントとして、昨年9月15日より1月9日までの間のものが整理されて全て配布されました。





 この時点で集まっていたパブリックコメントの数は65通。電子メール47件、郵送18件。うち医療関係者30名(医師が半数)、医療関係者以外31名(自営業が多い(弁護士など)いろい)、不明4名。



 研究者・報道関係者からのコメントが乏しいことが目立ちます。また、問題の重要性、それに昨年9月から募集しているという事実と照らし合わせると、パブコメの集まり具合が少ないことが気になります。



 

 第一回検討会では初回ということもあったのか、具体的なガイドラインの内容に踏み込んだ検討までは至らなかったようです。当日は主に基本方針について議論が為されていました。例えば、ガイドラインはプロセスを示すに留めるのか、判断の内容にも踏み込むのか。



 ここで、医療中止、情報提供、対象となる事態、生きることを支えるための基盤、そして現場で検討する時のメンバーの範囲について、判例も含みこんで倫理的観点から議論されました。



 ただし、たたき台における「2.終末期医療およびケアの方針の決定手続き」には踏み込まれませんでした。そのため、「2.(2).患者の意思の確認ができない場合」において記されていた「家族等」の「等」が何を指すのかや、「血縁家族」に限定された場合の問題点についてなど、重要な問題については話題に上がっていません



(多少は家族の範囲についての話題も出ましたが、ほとんど取り上げられていないに等しいです)









*参考:ガイドライン(たたき台)

 2.(2).患者の意思の確認ができない場合



1.家族等の話等から患者の意思が推定できる場合には、その推定意思を尊重し、患者にとっての最善の治療方針をとることを基本とする。



2.患者の意思が推定できない場合には、家族等の助言を参考にして、患者にとっての最善の治療方針をとることを基本とする。



3.家族や家族に準ずる者がいない場合、家族等が判断を示さない場合、家族等の中で意見がまとまらない場合等には、患者にとっての最善の治療方針をとることを基本とする。



註:ここで,「家族等」の定義は書かれていません。









 検討会はあと2回行われる予定と聞いています。その2回でどこまで議論が深まるのか、またどのような方向に議論が進むのか。初回の様子を聞いただけでは、家族と本人との間にある複雑な問題について、本人の実際に身近な人が家族とは異なる場合に現実に生じている困難について話題になるとは言い切れません。全体としては、情勢は油断ならないと思われます。





 しかし、もしこのガイドラインで、同性パートナーを含め「本人が事前に指定している者がいる場合には、その者の助言を充分に尊重して患者の意思を推定し」と書き込まれれば、今後の終末期医療の現場において同性パートナーが置かれる位置はぐっと改善されます。



 また、最低でも議事録において、家族の範囲が問題となり、議論されたことが残されていれば、それを手がかりとして、後から運動を組んでいくこともやりやすくなります。



 そのためには、現在ほとんど集まっていないパブリックコメントをできるだけ多く厚労省に届けることが肝要だと考えています。皆さんのご協力をお願いいたします。



 パブリックコメントに関しては、以下の二つのHPから厚労省に送ることができます(手続きについても書かれています)。

 



パブコメ募集のホームページ





たたき台本文(A4、2ページ)





 





また、参考として以下のサイトもご参照ください。

 

永易至文さんのウェブ上連載「同性カップルお役立ち事典」



アカスギのAll About Japan同性愛での記事



「血縁と婚姻を越えた関係に関する政策提言研究会」有志プロジェクトによるニーズ調査



日本医師会の第9次生命倫理懇談会2006年2月報告

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プロフィール

赤杉康伸

Author:赤杉康伸
赤杉康伸(通称:NOV)

1975年5月、札幌市生まれ。2001年3月下旬から東京在住。2001年3月、北海道大学大学院 法学研究科修士課程(専修、公共政策コース)を修了。

札幌・東京における性的マイノリティ中心のパレード運営に参画。その間、2004年7月には、共編著で「同性パートナー -同性婚・DP法を知るために-」(社会批評社)を出版。

現在、東京メトロポリタン ゲイフォーラム 共同代表。NPO法人 共生社会をつくるセクシュアル・マイノリティ支援全国ネットワーク 理事。特別配偶者法全国ネットワーク メンバー。

当面は、近況報告や政治関連の記事をアップ予定です。「複雑な現実に向き合いながら折り合いをつけ、相手に『敵方』のレッテル貼りをせず、まずは対話を重視する政治」「多様な人々の、多様な利害を調整する政治」がモットー。

Twitterはこちら。メールはy.akasugi@gmail.com まで

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