NOV'S BLOG

LGBTやSOGI(性的指向・性自認)に関する政治動向・理論や活動などについて、主に綴っているブログです。

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同性カップル間の養子縁組、どうなる?

 一昨日、「不自然な養子縁組、法務省が全国実態調査(読売新聞、2010年11月3日)」という記事を見つけました。

 記事の概要は、「不自然な養子縁組」が相次いでいることから法務省が全国実態調査に乗り出したというもの。調査では今年1~3月の間、自治体へ申請があった縁組のうち、「養親と養子に年齢差がない」「短期間に養子縁組を繰り返している」など不審なケースの報告を求めています。法務省は「不正な目的で養子縁組が利用されているのは問題。現場レベルでふさわしい対応策を検討している」とのことです(記事全体は上記リンクから飛んで、読んでくださいね)。

 今回、債務をゼロにしたり詐欺を行なったりするための「不正な目的」で養子縁組が行なわれていないかという調査なわけですが、記事中、不審なケースとして「養親と養子に年齢差がない」という文言が入っていたのが気になりました。同性婚/パートナーシップ法のない日本では、その代替として、同性カップル間での養子縁組が相当数存在した(というか存在する)と思われるからです。

 私が執筆・編集に携わった『同性パートナー -同性婚・DP法を知るために-』(社会批評社、2004年では)では、養子縁組を行なった名古屋市在住の男性カップルへのインタビュー記事があります。男性カップルへのインタビューには私も加わりましたが、「現在の日本で、同性カップルが法的な家族となるにはこれ(=養子縁組)しか手段がない」という旨の発言は今でも印象深いです。
 
 「養子縁組によって同性カップルの法的保障を図ろう」という動機づけ自体は全く問題なくても、養子縁組はあくまで「親子」となるための制度。今回の法務省による実態調査を機に、同性カップルの養子縁組を取り巻く環境がどうなるか(要は、同性カップルが養子縁組しにくくならないかどうか)気になるところです。

 ただし、今回の調査を機に、今まで具体的な数字として現れることがなかった、法的保障を求める同性カップルの存在が顕在化する可能性もあります。ある程度の実数が判明すれば、「これだけの人たちが、同性カップルの法的保障(や、各分野での個別的な保障)を必要としている」という根拠になるかもしれません。


 日本では、今まで手厚い法的保障の養子縁組が存在したから、同性婚/パートナーシップ法を求める機運がなかなか盛り上がらなかったとも考えられるわけで、今回の法務省実態調査が及ぼす影響を注意深く見守っていきたいと思っています。


同性パートナー―同性婚・DP法を知るために同性パートナー―同性婚・DP法を知るために
(2004/07)
赤杉 康伸土屋 ゆき

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赤杉康伸

Author:赤杉康伸
赤杉康伸(通称:NOV)

1975年5月、札幌市生まれ。2001年3月下旬から東京在住。2001年3月、北海道大学大学院 法学研究科修士課程(専修、公共政策コース)を修了。

札幌・東京における性的マイノリティ中心のパレード運営に参画。その間、2004年7月には、共編著で「同性パートナー -同性婚・DP法を知るために-」(社会批評社)を出版。

現在、東京メトロポリタン ゲイフォーラム 共同代表。NPO法人 共生社会をつくるセクシュアル・マイノリティ支援全国ネットワーク 理事。特別配偶者法全国ネットワーク メンバー。

当面は、近況報告や政治関連の記事をアップ予定です。「複雑な現実に向き合いながら折り合いをつけ、相手に『敵方』のレッテル貼りをせず、まずは対話を重視する政治」「多様な人々の、多様な利害を調整する政治」がモットー。

Twitterはこちら。メールはy.akasugi@gmail.com まで

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