NOV'S BLOG

LGBTやSOGI(性的指向・性自認)に関する政治動向・理論や活動などについて、主に綴っているブログです。

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長い付き合いになったね

 今年のGW、東京がレインボーウィーク2014で盛況のさなか、私は札幌の実家へ静養を兼ねて帰省していました。5泊6日、近年では随分と長い帰省でした。

 2つ前のエントリーの通り、私は精神状態が悪くて、3月頃から両親が「うち(実家)へ休みに来ない?」と誘ってくれていたのです。しかし、その頃の私は本当に妄想気味で「んなこと言ったって、40歳近い息子がこんな状態になって迷惑がっているに違いない」と思いこみ(迷惑というか不甲斐ないのは事実ですが^^;)、なかなか帰省する踏ん切りがつきませんでした。

 しかし、3月末、どうしても外部の誰にも相談できない、個人的に哀しいことが起きました(内容は秘密にさせてください)。そして気づいたら…、母に携帯メールを送っていました。折り返しすぐ携帯に電話をくれた母を相手に、泣きながら1時間近く話をしてしまいました。雨降る中野駅の南口ロータリー付近で。母はただただ、私の話を聴いてくれました。

 私の周囲はありがたいことに頭が切れる人が多く、私が何か話をしたり相談すると、そのテーマでのアドバイスに加えて、私の真意や深層心理を分析・解釈してくださいます。それはとても感謝すべきことなのですが、この時の私は、ただただ苦し気持ちや悲しい気持ちを受け止めて欲しかった。そして真っ先に思い浮かんだのが、この歳になって恥ずかしいのですが、母親でした。

 それ以来、「ちゃんと一度帰省しなきゃいけないな」と思うようになりました。正直、GWの華やかな東京にいることへの辛さもあり、GW中に帰省しました。

 これまでも、札幌で毎年パレードが開催されていたおかげ(?)で毎年9月には帰省していました。しかし、パレードでの帰省は、実行委員時代、ゲイメディアの撮影要員時代、そして昨年は関連イベントのお手伝いもあり、正直言って両親とゆっくり話すこと、いや面と向かうことは殆どありませんでした。それでも両親は、自分の事情を分かってくれて「お兄ちゃん(私は二人兄妹の長男です)、仕事のようなものだから」と送り出してくれました。

 今回(内輪話で恐縮ですが)、昨年後半に両親が相次いで怪我をしたこともあり、なるべく一緒に過ごす時間を持ちました。大変申し訳無かったのですが、今回の帰省、札幌の友人には全く伝えず、夜も出歩くことなく、季節外れのお墓参りや散歩の他は、ずっと実家で過ごしました。

 両親とも敗戦の年の秋生まれなので、今年秋で69歳。年齢の点からいうと当たり前なのですが、やはり両親にも老いは徐々に訪れているのだということを、今回一緒に過ごして実感しました。また、今回の帰省中、私は39歳の誕生日を迎えたのですが、両親・妹と家族揃って前夜・当日夜と食事を取ることが出来ました。当日夜、食事をしながら「家族揃って誕生日を祝える機会は、あと何回あるだろうか・・・」と考えてしまいました。

 39歳になった私に母が、「私たちも、長い付き合いになったねぇ」と声をかけてくれました。何気ない一言だったのですが、とてもしみじみとしてしまい、涙を堪えるのに必死でした(きっと気づかれてたと思うけど^^;)。昔は会話をほとんどしなかった父も、私の体調を気遣ってか、「~食べるか?」「~飲むか」としきりに声をかけてくれました。札幌に着いた頃の私、相当顔色が悪かったみたいで(東京に戻る日、母が「随分顔色がよくなってホッとした」と言ってくれるまで、自分では気づいてなかったんですが^^;)

 このエントリーで、私、「家族バンザイ!」と言うつもりは全くありません。法的には縁を切ることができない家族だからこそ、その関係に悩む人はたくさんいます。特にLGBTの場合、家族の存在や言動に苦しめられるケースも多いでしょう。だから、このエントリー、単なる家族賛美にはしません。なので、少々補足させてください。

 私は札幌のゲイ・コミュニティーにデビューしてちょうど1年で、母親にカミングアウトしました。そして母は、父や妹、そして親戚へのフォローもしてくれました。2000年2月、私にカミングアウトされて3週間(!)後、LGBTの子どもを持つ親の会に初めて参加した母は涙を流しながら、「私は『ゲイ』はずっとテレビの中の世界の人で、自分の回りにはいないと思っていた。でもそれは、刷り込みであり洗脳でした」と参加者の前で話してくれました。

 そこから、母はLGBT活動を応援してくれるようになりました。昨年のレインボーマーチファイナルでも、出発前の会場に少し顔を出して、(あまり社交的な性格でないにも関わらず)各地の私の友人・知人に「いつもお世話になっています」と一緒に回ってくれました。

 そう、「家族だから」という理由だけではなく、母はカミングアウト後の私にとって、理解者であり戦友でもあったのです。こんな戦友がいたのに、どうして早いうちに相談しなかったんだろうと、今回とっても後悔しました。でも、お互いまだ生きているうちに、そう気づけて良かった…とも思いました。

 東京に戻る日は、実家を離れるのが辛かったけれど、それ故に帰京後は意識して(といっても週に1~2回くらいですが)両親へメールや電話で連絡するようにしています。そして、「戦友」に、快復した私の姿を見せるという励みが新たにできました。できれば今年は夏にも、もう一度帰省したいなぁと今は思っています。

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プロフィール

赤杉康伸

Author:赤杉康伸
赤杉康伸(通称:NOV)

1975年5月、札幌市生まれ。2001年3月下旬から東京在住。2001年3月、北海道大学大学院 法学研究科修士課程(専修、公共政策コース)を修了。

札幌・東京における性的マイノリティ中心のパレード運営に参画。その間、2004年7月には、共編著で「同性パートナー -同性婚・DP法を知るために-」(社会批評社)を出版。

現在、東京メトロポリタン ゲイフォーラム 共同代表。NPO法人 共生社会をつくるセクシュアル・マイノリティ支援全国ネットワーク 理事。特別配偶者法全国ネットワーク メンバー。

当面は、近況報告や政治関連の記事をアップ予定です。「複雑な現実に向き合いながら折り合いをつけ、相手に『敵方』のレッテル貼りをせず、まずは対話を重視する政治」「多様な人々の、多様な利害を調整する政治」がモットー。

Twitterはこちら。メールはy.akasugi@gmail.com まで

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