NOV'S BLOG

LGBTやSOGI(性的指向・性自認)に関する政治動向・理論や活動などについて、主に綴っているブログです。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

記憶の縁(よすが)

 昨年末、2005年の秋に出た『QUEER JAPAN
returns(QJr) Vol.1』(伏見憲明さん編、ポット出版)を読み返す必要があって目を通していた時に、「『QJr Vol.0』(2005年5月出版)では同性婚などの記事が出ていて」というくだりが目に入って思い出したり、考えたりしたこと。







 『QJr
Vol.0』の同性婚特集で、伏見さんからご指名をいただき、個人的な体験に基づく展望を綴った文章を掲載していただいたことがある。2005年3月下旬に書いたその文章は意外にも一発OKをいただいたのですが、そのあとにちょっとした思い出深い出来事がありました。



 文章を書き上げた1週間~10日後くらいに、生まれつきの難病とつきあい、車椅子での生活を送り続けてきた父方の従兄弟(僕より1歳年下で函館在住)が急死したのです。3月末から4月頭にかけての職場がドタバタしている時期でしたが、最後のお別れということで、仕事を一日休んで函館での告別式に日帰りで駆けつけることになりました。



 告別式前夜、翌日仕事を休むからということで、かなり遅くまで残業して仕事を済ませました。その日はぐったりきて、普段なら家に入る前に郵便受けの中身をチェックするのですが、チェックしないまま家に入って、わりとすぐに寝てしまいました。





 告別式当日、朝イチの羽田→函館便の飛行機に乗るために、朝5時台に家を出ようと思ったのですが、気になって郵便受けの中を見ると、わりと大き
な封筒がひとつ。取り出してみると、ポット出版からの封筒。封を開けて中身を見ると、先日執筆した記事と、私の紹介文のゲラ稿が入っている!さらに一緒に
入っていたメモ書きを見ると「急で申し訳ないのですが、○○日(告別式当日)のうちにチェックしてFAXで送ってください」との編集部さんからの伝言。



 「それって締切今日ってことじゃん。どうしよう、ガビーン。」ということで、一瞬顔面蒼白になった私がとった方策とは…。羽田→函館の機中でゲラ稿チェックをし、函館に前乗りしていた父親が泊まっていたホテルのFAXで、東京のポット出版さんへゲラ稿を送ったのでした。記事本文には問題なかった
のですが、筆者紹介の部分にちょっと変更を加えてほしかったので、その点を書き添えてFAX送信したのです。



 FAX送信後も、告別式の合間に、携帯メールでポット出版の担当編集さんと連絡を取り合ったりして、なんだか悲しいのか慌ただしいのか、よく分からない告別式になってしまいました。めったに活動のことに言及しない我が父親も、「大変だなぁ」なんて珍しく労ってくれたり(笑)。ちなみに心身ともにハードだったらしく、日帰りでその日の夜には東京に戻ったものの、高熱を出してしまい、翌日は結局会社を休む羽目に(笑)。









 何を言いたいかというと、自分が書いた文章って、もちろん本来の伝えたい中身(コンテンツ)があるわけなんですけど、読み返すと、その時のコンディションや出来事が思い出されるなぁということ。ある意味、ミュージシャンにとってのCDのようなものかもしれない。毎年同じ時期にアルバムを出してい
た時期のユーミンが、「アルバムにはその時のテンションやもろもろの生理が封じ込められる」という旨の発言をしていたっけ。







 

 もひとつ例を挙げると、昨年12月発売号のG-menで、『カミングアウト・レターズ』という書籍のレビューというか書評を書くことになりまし
た。が、依頼を受けて執筆することになった時期(11月末)は職場の半期末業務で超忙しく、しかも原稿締切日から、わたるくんの講演に帯同して高松に行く
ことになっていたのです。



 結局、締切日の朝、書き上げた最終稿をG-menの担当編集さん(ていうか友人でもある現編集長氏)にメールで送って、そのまま朝早い便で羽田→高松便に乗り込み、高松入り。空き時間に観光ということで、瀬戸大橋を見に行くJRの中で担当編集さんから「お送りいただいた原稿でOKです」というお返事をいただいて、わたるくんと2人で車中ホッとしたことがあったっけ(だって、観光した直後にホテルで原稿書きなおしって、イヤじゃありません?)。



 それ以外にも、All About
同性愛用の政治原稿を読み返していると、「あぁ、父親が癌告知を受けて、慌てて札幌の実家に帰省した時に執筆したものだっけ」とか、「これを書いていた時に、色々悩み事があったなぁ」と思い返されてしまうのです。執筆する時は、別に思い出作りのために書いているわけではないのですが、気がつくと自分の書い
た文章たちは、記憶の縁(よすが)になっているのだなぁと。









 皆さんは執筆以外でも、「自分は○○をすると、その当時の記憶が鮮明によみがえる」ってもの、ありますか?

トラックバック

この記事へのトラックバックURL
http://novsblog.blog37.fc2.com/tb.php/8-d9d0f93a

 | HOME | 

文字サイズの変更

プロフィール

赤杉康伸

Author:赤杉康伸
赤杉康伸(通称:NOV)

1975年5月、札幌市生まれ。2001年3月下旬から東京在住。2001年3月、北海道大学大学院 法学研究科修士課程(専修、公共政策コース)を修了。

札幌・東京における性的マイノリティ中心のパレード運営に参画。その間、2004年7月には、共編著で「同性パートナー -同性婚・DP法を知るために-」(社会批評社)を出版。

現在、東京メトロポリタン ゲイフォーラム 共同代表。NPO法人 共生社会をつくるセクシュアル・マイノリティ支援全国ネットワーク 理事。特別配偶者法全国ネットワーク メンバー。

当面は、近況報告や政治関連の記事をアップ予定です。「複雑な現実に向き合いながら折り合いをつけ、相手に『敵方』のレッテル貼りをせず、まずは対話を重視する政治」「多様な人々の、多様な利害を調整する政治」がモットー。

Twitterはこちら。メールはy.akasugi@gmail.com まで

月別アーカイブ

最新記事

カテゴリ

未分類 (5)
日記 (131)
各種活動告知・報告 (117)
LGBT関連ニュース (114)
趣味(音楽・スポーツ等) (35)
ポリティカルなこと (65)
2009年 東京国際L&G映画祭 (2)
LGBT (0)

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

FC2Ad

Template by たけやん

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。